「Perl」とはどんな言語?PythonやRubyとの違い、できることを解説

Perlは、長い歴史をもつオープンソースの言語です。どんなOSでも使えることやコードの書きやすさなどを理由として普及した言語ですが、PHPやJavaなどが広まったことにより次第にニーズが下がっていきました。

しかし、Perlがもつ特徴は以降のスクリプト言語にも活かされており、今でも使われることがあるので、使い方を知っておくに越したことはありません。

本記事ではPerlがもつ特徴やできること、他の言語との違いなどを解説します。

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目次

Perlとは

Perlは長い歴史をもったプログラミング言語です。

仕様がネット上で公開されているオープンソースの言語なので、有志によって改良が続けられており、WindowsやLinuxなどのさまざまなOSを搭載したデバイスで動かせるという特徴があります。

基本的にWEBサービスの制作に使用されていますが、PHPやJavaなどの他の言語の種類が増えた今では以前ほど使われなくなっています。しかしその使いやすさから今も多くのユーザーに支持され続けている言語です。

Perlの特徴

Perlには以下の4つの特徴があります。

初心者も使いやすい

Perlはコードの書きやすさと可読性の高さが特徴の言語です。

シンプルな構成のコードなので初心者でも取得しやすく、C言語の文法に似ていることからそれらに携わっていた人であれば学習しやすいでしょう。第三者が読んでもわかりやすいので、チームで制作を進める場合にも適しています。

コンパイルしなくて良い

Perlは、コードを直接実行可能な言語なので作業後にコンパイルする必要がありません。

コンパイルとは、人間が読める言語で記述したプログラムをコンピュータが実行できる形式に変換する作業のことです。変換に時間がかかるケースもあるので、動作確認が遅くなり作業効率が低下することも否定できません。

しかし、Perlは変換作業が不要なので作業と実行確認を同時に行うことができ、効率的な制作が可能になっているのです。

後方互換性が高い

Perlは後方互換性に優れた言語です。その意味は言語の更新がされた後も古いバージョンの言語をそのままプログラムとして扱えるということです。

互換性が低い場合は今まで積み上げてきたプログラムを修正しなければなりませんが、優れた互換性があれば古いものをそのまま使ったり最新のコードで改修したりできます。

CPANモジュールが多い

CPANとはPerlのモジュール(汎用プログラム)を公開しているアーカイブサイトのことです。数が豊富なので自分でプログラムを組む際にそこから最適なものを利用しやすくなっています。

公開されたコードを上手に使うことでより効率的に制作を進めやすくなっているのです。

Perlで出来ること

PerlはWebサービスの制作に適した言語ですが、それ以外にもさまざまなものを作ることができます。以下、詳しく解説していきます。

IoTシステム開発

IoTとは家電やドローンなどをインターネットに接続してデータを交換する仕組みのことです。この制御を司るシステムの制作をPerlで行うことができます。

基本的に他の言語と同時に使われることが多いです。

基盤システム開発

Perlは、数行のコードを入力することでデータ検索や情報管理に必要な機能を搭載できるので、顧客管理基盤システムの制作に適しています。

情報登録や検索機能をPerlで実装しやすくなっているのです。

WEBサービス・アプリ開発

Perlは動画配信サービスやSNSに代表されるWEBサービスやアプリの制作にも使えます。他の言語を主に使用し、一部だけPerlを使って実装することもできます。

制作期間が短い場合でもコードの動作を確認しながら作業を続行可能だというPerlの特徴によって、制作を円滑に進めやすくなっています。

Perlと他の言語との違いは

現在はPerl以外にもシステム制作に使うための言語が多く存在します。それらとPerlの違いについて見ていきましょう。

Pythonとの違い

PythonはAI開発などの分野で使用されている言語です。

Perlよりも後の時期に書きやすさと読みやすさを求めて作られた言語なので、より簡便な文法でプログラムを書ける点が特徴です。覚える必要のある構文も少ないので、初心者が学びやすい言語になっています。

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Rubyとの違い

Rubyは日本人によって作られた言語であり、C言語と比べても短い文でプログラムを実行できるという点が特徴です。

Rubyはオブジェクト指向の言語ですが、Perlはそうではありません。オブジェクト指向はモノを組み立てるようにシステムのデータとその処理手順を記述する方式なので扱いやすく、その点はRubyのほうが優れています。

Rubyは日本語の情報が豊富ですが少し習得の難易度が高いので、初心者はPerlのほうが学びやすいです。

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PHPとの違い

PHPはWEBサイトのサーバー側の処理を担当する言語であり、世界的に知名度の高いコンテンツ投稿・編集システムであるWordPressにも使用されています。

Perlと同じくWEBに特化した言語でこちらは特にECサイトやブログの制作に適しており、言語の仕様や文法がよりわかりやすいという特徴があります。WEBサイト制作を考えている初心者はこちらから始めてみると良いでしょう。

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Javaとの違い

JavaはPerlと同じく長く使われている言語であり、セキュリティの強さやデバイスのOSに関係なく使用できるという点から今も数多くの現場で使われています。

汎用性が高いことからWEBサイトからアプリやゲーム制作にも使えるので、Perlと同等かそれ以上の用途があります。

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Perlはまだまだ必要とされている

Perlは後発のスクリプト言語のベースになった言語であり、コンパイルが不要だったりコードが読みやすかったりといった特徴があります。

最近では、PythonやRubyに取って代わられつつありますが、現在も多くのユーザーからの人気があり、優れた互換性や豊富な汎用コードなど他の言語にはない多くの魅力があります。

社内でWEBサービスを作りたい場合は、現場で使用する言語のひとつにPerlを加えてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

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