Linuxのできること13選!特徴からデメリットまで幅広く解説!

Linuxは、WindowsやMacと何が違う?
Linuxを使ってできることを知りたい!

こうした疑問をお持ちではありませんか。

パソコン用OSの一種であるLinux(リナックス)は、サーバーやシステム開発の構築などあらゆるシーンで利用されています。

しかし、パソコン用OSといえばWindowsやMacのイメージが強いため、プログラミング初心者の方からすれば、そもそもLinuxは何ができるのかイメージを掴めない方も多いでしょう。

そこで本記事では、Linuxの特徴やLinuxでできることを紹介します。Linuxを使いこなせるようになれば、自由度の高いシステム開発ができるようになりますので、ぜひ参考にしてください。

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目次

Linuxとは

Linux(リナックス)とは、1991年にリリースされたパソコン用OSの一種です。

そもそもOSとは

OSとは「オペレーティングシステム」の略で、コンピュータを使用する際の基盤となるものです。そして、アプリケーションソフトウェアとハードウェアの間で処理を仲介するソフトウェアです。OSの役割は様々ですが、複数のアプリケーションを同時に実行するマルチタスクの機能を司っているのもOSです。以下ではLinuxの基本について解説します。

Linuxの種類

一言でLinuxといっても、実は複数の種類が存在し、それらを「ディストリビューション」と呼びます。例えるならば、自動車に様々な車種があるように、Linuxにも色々なディストリビューションがあります。

代表的なディストリビューションをいくつか紹介します。

ディストリビューション特徴
Red Hat Enterprise Linux (RHEL)商用向けで、主に大規模システムサーバに利用されている。
Fedora次世代RHE向けの検証用ディストリビューションとしての役割を持つ。
Debian無料で使える上、数万にもおよぶ膨大なアプリケーション数を誇る。
CentOSRHELのクローンOSで安定性も高さが人気。
UbuntuDebianをベースに作られ、初心者にも使いやすいのが特徴。
Vine Linux国内産のディストリビューション。目新しさよりも安定性を重視する。
Turbo LinuxWindows製品との互換性に積極的に取り組んでいる。

WindowsやMacとの違い

パソコン用OSというと、WindowsやmacOSをイメージされる方も多いでしょう。OSによって特徴が異なるため、それぞれの違いを知ることで、どのような場面で使えば良いかがわかるようになります。

以下の表ではLinuxとWindows、Macの特徴の違いをまとめています。

OS          特徴
Linux無料で使えるオープンソースのOS。テキスト処理に強く動作が軽い。
WindowsMicrosoftが提供するOS。国内企業のほとんどが利用している。あらかじめインストールされているソフトも多い。多くのアプリケーションが対応しており、ビジネスで利用されることが多い。
MacAppleが提供するOS。高いデザイン性やユーザビリティを持つ。Mac環境のみで利用可能。グラフィックや音楽、映像制作などのクリエイティブな作業に向いており、多くのプロフェッショナルなユーザーに利用される。環境のみで利用可能。アプリケーション開発や動画制作に強い。

Linuxの特徴

Linuxはリリース初期からバージョンアップを繰り返し、現在ではプログラミング初心者から上級者まで多くのユーザーに利用されています。ここでは、Linuxの主な特徴を4つ紹介します。

Linuxの特徴についてまとめたスライド

無料で使えるオープンソースである

Linuxはオープンソースのソフトウェアであるため、誰でも無料で利用できます。「オープンソース」とは、ソフトウェアの設計図ともいえるソースコードを無償で公開し、利用者の目的・用途を問わず利用可能にすることを言います。

そのため、システム開発初心者でも費用を掛けずに、システム開発環境を手にすることができます。

またLinuxは世界中のエンジニアの協力によってアップデートを繰り返しているので、ユーザーは常に最新技術を利用することが可能です。

多くのソフトウェアが無料で提供されている

Linux自体が無料で使用できるOSであることで、ユーザがソフトウェアを開発しやすく、有志の提供によって無料で高品質なソフトウェアが提供されています。

スペックが古いPCでも動かせる

Linuxは不要な機能がなくコンパクトでシンプルなため動作が軽く、スペックが古いPCに搭載しても快適な動作が期待できます。一般的に古いPCは動きが遅く、ブラウザが立ち上がるまでに時間が掛かったり、頻繁にフリーズが起きたりするものです。

OSをLinuxに変更することでPCの動作が軽快になるため、簡易なデータ処理であれば、十分快適に利用できるでしょう。

カスタマイズが可能である

オープンソースのLinuxはコードを改変することで、自分好みの仕様にカスタマイズすることが可能です。

さらにカスタマイズしたソースコードは外部に公開できます。実際にLinuxから派生した多くのディストリビューションが存在しています。

Linuxでできること13

ここからは、Linuxを使って実際にできることを紹介します。たくさんのことが出来るLinuxですが、その中でも代表的な使い方を13個解説しますので、ぜひ参考にしてください。

Linuxのできること13選についてまとめたスライド

アプリケーション開発が可能

Linuxはほぼすべてのプログラミング言語に対応しているため、様々なアプリケーション開発が可能です。たとえば、Pythonを使った機械学習アプリから、Android用スマホアプリ開発など、さまざまな開発シーンで役立ちます。

さらに統合開発環境も用意されているので、プログラミング言語を広く理解する点では、他のOSよりも幅広い開発シーンで利用が可能です。

組み込みシステム開発が可能

組み込みシステムとは、機器に直接搭載されているコンピュータシステムのことで、その機器の制御の役割を担います。例えば、家電製品・鉄道車両・信号機などが挙げられます。

先述した通り、Linuxは無料かつカスタマイズ性が高いことから、私たちの日常ではいたるところでLinuxが利用されています。

OS内部を編集できる

Linuxはオープンソースであるため、OS自体のソースコードをユーザーが触ることができます。よって、OSの内部まで編集し、自分好みにチューニングすることができます。

CUI操作に慣れることができる

そもそもCUIとはCharacter User Interfaceの略称で、テキストベースのユーザーインターフェースを指します。キーボードからのテキスト入力とコンピュータからのテキスト出力を介して、ユーザーとコンピュータがやりとりします。ちなみに、CUIと対象的なのがGUI(Graphical User Interface)であり、普段皆さんが使用するマウスを使って操作するインターフェースのことです。

LinuxにはGUIで操作できるものもありますが、Linuxを扱う際に一般的に利用されるのはCUIベースです。CUIを使うことでより高度なシステム管理やプログラミングが可能となり、場合によってはCUIがGUIよりも効率よく作業を行うことができます。

ネットワークルータとして使用できる

Linuxによってコンピュータをネットワークルータにすることができます。LinuxはTCP/IPプロトコルスタックを搭載しており、IPパケットのフィルタリング、転送、NATなどの高度なネットワーキング機能を持っています。また、ツールやアプリケーションを使用することでファイアウォールやVPNの機能を併せ持つことができます。

DTP環境として使用できる

DTPとはDesktop Publishingの略で、パソコン上でチラシやパンフレットなどの印刷物の作成を行うことを指します。ScribusやGimp、Inkscape、LaTeXなどのソフトウェアがLinux上で動作します。Scribusは、Linuxで最も一般的に使用されているソフトウェアの1つで、プロフェッショナルなレイアウトとデザインを提供し、様々な形式のドキュメントを作成可能です。

DTM環境として使用できる

DTMとはDesktop Musicの略で、パソコン上で音楽作成を行うことを指します。Linuxに対応したDTMソフトがいくつか存在し、それらを利用してDTMを行えます。しかし、作曲ソフトの少なさや音源やエフェクトなどの有料プラグインをLinuxに対応させることなどの難しさがあります。

動画編集環境として使用できる

Kdenlive、OpenShot Video Editor、ShotcutなどLinuxに対応した動画編集ソフトがあります。これらを使用してlinux上でも動画編集を行うことができます。

ゲーム端末として使用できる

SteamというプラットフォームがLinux向けのゲームを提供しており、Linuxユーザーが使用することが可能です。また、世界的に有名なゲーム機のPlayStationもLinuxをインストールすることができます。

複数のサーバ構築が可能

サーバ構築はLinuxの代表的な用途のひとつです。サーバとは、サービスを提供する際に必要なコンピュータのことです。クライアントからのリクエストに応じて、データ処理やコンテンツを提供する役割を担います。

Linuxは無料で利用できる上に、堅牢なセキュリティ性が強みであるため、多くのサーバを構築したい場合において非常に有効です。

3Dモデリングができる

Linuxは3Dモデリングも可能です。3Dモデリングとは、コンピュータ上で3次元のオブジェクトを作成するプロセスのことです。ゲーム・映画といった娯楽から医療・建築といったあらゆる分野で利用されています。

例えばLinuxの3Dモデリングで人気の高い「Blender」を使えば、CGアニメーション・エフェクト作成・映像合成・レンダリングにいたるまで対応します。

実験用・緊急用のOSとして使える

Linuxは、新しいシステムを開発する際の実験用OSとしての用途や、他のOSが起動不可に陥った場合の緊急用OSとしても活用できます。

例えば、通常時に使用しているWindowsOSが起動不可能になり内部データを救出したいといった場合や、外部からパーティションを仕切り直す場合に役立ちます。万が一に備えて準備しておくと良いでしょう。

学習用OSとして使用できる

Linuxは無料で使えるオープンソースのOSであるため、実際にソースコードを見て、編集することができます。これにより、OSの仕組みを理解する手助けになります。また、自分で編集している際に変になってしまったら、再度ダウンロードすればいいだけという点も大きなメリットです。

Linuxのデメリット

ここまで、Linuxの良いところばかり挙げてきましたが、デメリットもあります。

そこでここではLinuxのデメリットを3つ挙げます。

Linuxのデメリットについてまとめたスライド

周辺機器によっては動作しない可能性あり

Linuxが対応していないハードウェアもあるために正常に動作しない場合があります。

Office365が使えない

WordやExcel、PowerPointなどビジネスシーンで多く利用されるOffice365をネイティブに動作させることができません。Linuxが提供しているソフトの中には互換性のあるものもありますが、正規のソフトではないためレイアウトがずれてしまうなどの問題が生じる可能性が高いです。

メーカーによるサポートがない

Linuxは無料で利用できるというメリットがあるものの、その代わりにWindowsなどのようなサポートを受けることができません。問題が生じた場合にはコミュニティに頼るなど自身で対応する必要があります。

まとめ|Linuxでできることを理解して、目的・用途に応じて使い分けよう

本記事ではLinuxの基本から特徴、Linuxでできることを13個紹介しました。Linuxは無料で使えるオープンソースでありながら、機能が豊富なのであらゆる用途で活用できます。

プログラミング初心者から、中級者・上級者にいたるまで多くのユーザーが、それぞれの場面で利用しています。エンジニアを目指す方であれば、Linuxは知っておくべき基礎中の基礎と認識し、ぜひ学習に取り組みましょう。

また、システム開発の外注先選びでお困りの方は、弊社までお気軽にご相談ください。当社がこれまで支援してきた開発事例の共有、企画・コンサルティング、要件定義や実際の開発支援まで包括的にサポートさせていただくことが可能です。

システム開発を失敗しないために、弊社が相見積もりの取得までをサポートさせていただくことも可能です。むやみな営業電話などは決して行いませんので、まずは無料のご相談をお待ちしております。

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この記事を書いた人

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