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GPT(ChatGPT)を会社の業務に活用するための研修プログラムを考えてみた

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お世話になっております。ファンリピート代表の竹村です。

当社では、ITコンサルティングの事業を行っておりまして、最近はAIをどのように業務に活用していくかという視点で仕事を行う機会が増えました。

GPTのようなテクノロジーは社会に与えるインパクトが特に大きいと感じているため、従業員にどのように使い方を周知していくか、という点を課題に感じており、今回、AI(GPT-4)を業務に活用する際の研修プログラムの草案を作成してみました。

※今回の研修プログラムの内容については、GPT-4(ChatGPT)を活用して作成しています。

草案の制作には、大きく分けて3つのステップでプロンプトを投げて作成いたしました。

  1. 研修プログラムの全体像を考えさせる
  2. 要点を修正する
  3. 詳細まで具体的指示をして文章を作成させる

例:

業務でGPTを活用する際のセキュリティポリシーを箇条書きで考えてください-ChatGPTのスクリーンショット
GPT-利用ガイドライン-ChatGPTのスクリーンショット

詳細まで確認すると細かい修正点や正確性に欠ける点はあるかと思いますが、おおよそ期待通りの内容になっており、こちらをベースに社内向けの研修プログラムを作っていけるのではないかと感じてます。

今回、制作した研修プログラムの草案は以下の通りです。

また、別の記事で、こちらの研修プログラム動画をAIで制作する実験をまとめたものを紹介しています。詳細は下記をご確認ください。

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はじめに

近年、GPT(Generative Pre-trained Transformer)を始めとする自然言語処理(NLP)技術が急速に発展しています。これらの技術を効果的に業務に活用するためには、社員への適切な教育とトレーニングが必要です。本記事では、GPTを業務に活用するための研修プログラムの内容を紹介します。

GPTの基本概念と技術

まずは、GPTの基本概念や背景にある技術を理解しましょう。GPTは、大規模なデータセットを用いて事前学習された自然言語処理モデルで、文章生成や質問応答など多岐にわたるタスクに対応可能です。このセクションでは、自然言語処理や機械学習の基本概念も簡単に紹介します。

自然言語処理 (Natural Language Processing, NLP) と機械学習 (Machine Learning, ML) の基本概念を簡単に紹介します。

自然言語処理 (NLP): 自然言語処理は、コンピュータが人間の言語(自然言語)を理解し、生成するための技術です。NLPの主なタスクには以下のようなものがあります。

  1. 構文解析: 文章の文法構造を解析します。
  2. 係り受け解析: 単語間の関係を解析します。
  3. 品詞タグ付け: 単語に品詞(名詞、動詞など)を割り当てます。
  4. 固有表現抽出: 文章から人名、組織名、地名などの固有表現を抽出します。
  5. 意味解析: 文章の意味を理解し、表現します。
  6. 機械翻訳: ある言語のテキストを別の言語に自動的に翻訳します。
  7. 質問応答: 自然言語での質問に対して適切な回答を生成します。

機械学習 (ML): 機械学習は、アルゴリズムやモデルを用いて、データから学習し、新しいデータに対して予測や判断を行う技術です。機械学習の主な手法には以下のようなものがあります。

  1. 教師あり学習: ラベル付きデータを用いてモデルを学習し、未知のデータに対して予測を行います。分類や回帰が典型的なタスクです。
  2. 教師なし学習: ラベルのないデータを用いて、データの構造やパターンを発見します。クラスタリングや次元削減が典型的なタスクです。
  3. 強化学習: エージェントが環境と相互作用し、報酬を最大化するような行動を学習します。ゲームやロボティクスで利用されることが多いです。

GPTなどの言語モデルは、自然言語処理と機械学習の両方の技術を組み合わせて開発されており、大量のテキストデータを用いて学習し、様々なNLPタスクに対応できるようになります。具体的には、以下のような応用が可能です。

  1. 文章生成: GPTは、与えられたプロンプトに基づいて、自然で意味のある文章を生成することができます。
  2. 質問応答: GPTは、質問と関連する文脈情報を与えることで、質問に対する適切な回答を生成する能力を持っています。
  3. 要約: GPTは、長い文章やドキュメントを短く、要点を抽出した形で再表現することができます。
  4. 意味表現抽出: GPTは、文章から特定の情報や意味表現を抽出することができます。これにより、データ分析や情報検索の効率化が図られます。

これらの応用は、GPTが自然言語処理の基本技術を習得し、機械学習によって大規模なデータセットから得られた知識を活用することで実現されています。GPTのような言語モデルを業務に活用することで、効率的なコミュニケーションや知識の獲得、作業の自動化など、さまざまな恩恵を受けることができます。

しかし、GPTの利用には注意が必要であり、適切なセキュリティ対策や倫理的な配慮、エラーやバイアスの認識と対処が求められます。これらの要素を研修プログラムで学び、適切なGPTの活用方法を身に付けることが重要です。

GPTの活用方法

次に、GPTを利用した業務プロセスやタスクの事例を学びます。実際にGPTを用いた文章生成や質問応答、要約作成などのタスクを体験し、活用方法を把握しましょう。また、GPTのAPIを利用してプログラムに組み込む方法もハンズオン形式で学びます。

OpenAIのGPTモデルを利用するには、OpenAIのAPIを使用します。ここでは、ブラウザ上でPythonコードを実行できるGoogle Colabを使って簡単に始められる方法を説明します。

ステップ1: Google Colabのセットアップ

  1. Googleアカウントにログインします。
  2. https://colab.research.google.com/ にアクセスし、”New Notebook”をクリックして新しいノートブックを作成します。

ステップ2: 必要なライブラリのインストール

  1. 新しいセルを作成し、以下のコードを入力して、必要なライブラリをインストールします。
!pip install openai
  1. セルを実行します(Shift + Enterキーを押すか、セルの左側にある再生ボタンをクリック)。

ステップ3: APIキーの設定

  1. OpenAIのアカウントを作成し、APIキーを取得します(https://beta.openai.com/signup/)。
  2. 取得したAPIキーをGoogle Colabの環境変数に設定するため、新しいセルに以下のコードを入力します。
import os

os.environ["OPENAI_API_KEY"] = "your_api_key_here"  # APIキーを入力してください。
  1. セルを実行します。

ステップ4: GPTを使って文章を生成

  1. 新しいセルに以下のコードを入力し、GPTを使って文章を生成する関数を定義します。
import openai

def generate_text(prompt):
    response = openai.Completion.create(
        engine="davinci-codex",
        prompt=prompt,
        max_tokens=50,
        n=1,
        stop=None,
        temperature=0.7,
    )
    return response.choices[0].text.strip()
  1. セルを実行します。
  2. 新しいセルに以下のコードを入力し、関数を使ってGPTから文章を生成します。
prompt = "Tell me about the benefits of using GPT in business."
generated_text = generate_text(prompt)
print(generated_text)
  1. セルを実行します。GPTから生成された文章が表示されます。

これで、Google Colabを使ってGPTを活用する環境が整いました。上記のコードを参考に、自分の目的に合わせたプロンプトを与えて文章を生成することができます。ハンズオン形式の研修では、この手順を参加者が自分で行いながら学びます。また、APIの詳細設定や応用方法についても学びます。

プロンプトの作成と最適化

効果的なプロンプトの作成方法や、GPTが意図した回答を返すための最適化手法を学びます。プロンプトは、GPTに与える入力文であり、その質が結果に大きく影響します。具体的な例をもとに、プロンプトの最適化方法を習得しましょう。

プロンプトの最適化は、GPTが正確で有用な回答を生成する確率を高めることが目的です。以下に、具体的な例とともにプロンプトの最適化方法をいくつか紹介します。

例: あるビジネスにおいて、競合他社との差別化を図る方法を知りたいとします。

明確で具体的なプロンプトにする

良い例: “How can a small software company differentiate itself from its competitors in the market?” 悪い例: “How can a company be different?”

明確で具体的なプロンプトにすることで、GPTに対象となるビジネスや業界に焦点を当て、より関連性の高い回答を生成させることができます。

質問の文脈を提供する

良い例: “In the software development industry, what are some strategies for a small company to stand out from its competitors?” 悪い例: “How to stand out from competitors?”

文脈を提供することで、GPTが回答の範囲を適切に絞り込み、より適切な答えを提供することができます。

期待する回答形式を明示する

良い例: “List 5 strategies for a small software company to differentiate itself from its competitors in the market.” 悪い例: “How can a small software company be different?”

期待する回答形式を明示することで、GPTがその形式に従って回答を生成する確率が高まります。

目的や背景情報を含める

良い例: “Our small software company is struggling to gain market share. What are some effective ways to differentiate ourselves from competitors and attract more customers?” 悪い例: “How to be different from competitors?”

目的や背景情報を含めることで、GPTが状況に適したアドバイスや回答を生成する可能性が高まります。

これらの方法を組み合わせて、プロンプトを最適化することで、GPTからより適切で有用な回答を得られる可能性が高まります。研修では、さまざまな事例を通じて、プロンプトの最適化方法を実践的に学ぶことができます。

セキュリティポリシーとデータ保護

GPTを利用する際には、セキュリティポリシーとデータ保護に注意を払うことが重要です。個人情報やクライアント情報の取り扱いに関する注意点や、データ保護に関連する法規制について学びましょう。

※セキュリティポリシーについてはそれぞれの会社毎に定義を想定、別記事で紹介したGPT(ChatGPT)を会社の業務に活用するための情報セキュリティポリシーの草案は下記の通りです。

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エラーとバイアスの認識と対処法

GPTが生成するテキストには、エラーやバイアスが含まれることがあります。これらを見極める方法や対処法を学ぶことで、GPTの出力を適切に評価し、必要に応じて修正するスキルを身に付けましょう。具体的なエラーやバイアスの例を挙げて、その対処方法や最適化手法を習得します。

以下に、具体的なエラーやバイアスの例とその対処方法や最適化手法をいくつか紹介します。

  1. 事実誤認: GPTは時に誤った情報やデータを提供することがあります。これは学習データに含まれる誤情報や、GPTが文脈を適切に理解できなかった場合に起こります。 対処方法:
    • 情報源を確認して、正確性を検証します。
    • エキスパートや信頼できる情報源と照らし合わせて、回答を検証します。
  2. 過剰な一般化: GPTは、質問に対して一般的すぎる回答を提供することがあります。これは、具体的な情報を提供するよりも一般的な情報の方が学習データに多く含まれるためです。 対処方法:
    • 質問をより具体的にすることで、回答を明確化します。
    • 回答に求める詳細度を指定して、GPTに具体的な情報を提供させます。
  3. バイアス: GPTは、学習データに含まれるバイアスを引き継ぐことがあります。これは、GPTが学習データに基づいて生成されるため、データに含まれる偏見やステレオタイプを反映してしまうことがあるためです。 対処方法:
    • バイアスを意識し、回答を批判的に評価します。
    • 必要に応じて、回答を修正し、バイアスを排除します。
  4. 関連性の低い回答: GPTは時に関連性の低い回答を生成することがあります。これは、GPTが質問の文脈を十分に把握できなかった場合や、質問が曖昧だった場合に起こります。 対処方法:
    • 質問をより明確にし、文脈を提供することで回答の関連性を向上させます。
    • 質問を再度投げかけ、異なる回答を生成させることで、関連性の高い回答を得ることができます。

GPTの利用に関する倫理と法律

GPTの利用において、倫理的な問題や法律的な制約が存在することを理解しましょう。不適切な利用が企業の評判や法的リスクにつながることを防ぐため、社内での適切な利用方法やガイドラインを共有します。

  1. プライバシーとデータ保護: GPTを使用する際に、個人情報や機密情報が漏洩しないように適切なデータ管理を行いましょう。必要最低限の情報のみを使用し、適切なセキュリティ対策を講じましょう。
  2. 著作権の尊重: GPTが生成するコンテンツが、他の著作物を無断で使用していないか確認しましょう。また、GPTの出力を利用する際には、適切な引用やクレジット表記を行いましょう。
  3. ディープフェイクや偽情報の生成禁止: GPTを使用して、人物や組織を誤ったイメージで表現したり、偽の情報を拡散させることは避けましょう。真実性の確認ができない情報は使用しないようにしましょう。
  4. 差別やヘイトスピーチの禁止: GPTが生成するコンテンツが、人種、宗教、性別、年齢、障害、性的指向などを差別する言語や表現を含まないように注意しましょう。
  5. ガイドラインの継続的な見直しと更新: 社内でのGPT利用ガイドラインは、技術や法規制の変化に応じて定期的に見直し・更新することが必要です。関係者全員が最新のガイドラインを理解し、遵守できるように努めましょう。
  6. 問題が発生した際の対応策: GPTの不適切な利用や問題が発生した際には、速やかに適切な対応を行うためのフローを用意しておきましょう。関係者が問題を報告できる窓口や、問題解決のための専門チームを設置しましょう。
  7. 社員教育: 社内でのGPTの適切な利用方法やガイドラインを全従業員に周知し、定期的な研修や教育を実施して理解を深めるようにしましょう。

チーム内でのGPT活用の促進

最後に、GPTを活用した業務の効果を測定し、フィードバックを受け取る方法を学びます。また、チーム内での情報共有やベストプラクティスの伝播方法を習得し、GPTの効果的な活用を促進しましょう。

GPTを活用した業務の効果測定やフィードバック受け取り、チーム内での情報共有やベストプラクティスの伝播について、以下に具体的な手順を示します。

  1. 目標設定: GPTを活用する業務でどのような成果を得たいのか明確に設定しましょう。目標は具体的で測定可能なものにすることが重要です。
  2. KPIの選定: GPTを活用した業務の効果を測る指標(KPI)を選定します。例えば、タスク処理時間の短縮、品質向上、顧客満足度の向上などが考えられます。
  3. データ収集: GPTの導入前後で業務の効果を比較するために、データを収集します。これには、タスクの所要時間や品質、顧客からのフィードバックなどが含まれます。
  4. 分析と評価: 収集したデータを分析し、GPTの導入が業務効果にどのような影響を与えたか評価します。また、期待される効果が得られなかった場合は、原因を特定し改善策を考えましょう。
  5. フィードバックの受け取り: GPTを使用するチームメンバーからフィードバックを収集し、適切な改善やカスタマイズを行います。これにより、GPTのパフォーマンスが向上し、より効果的な活用が可能になります。
  6. 情報共有とベストプラクティスの伝播: GPTを効果的に活用するためのノウハウやベストプラクティスをチーム内で共有します。定期的なミーティングや文書化、内部プレゼンテーションなどを通じて、知見や成功事例を共有しましょう。
  7. 継続的な改善: GPTの活用に関するフィードバックや新たな知見を常に収集し、継続的に改善を行いましょう。GPTの機能や性能は進化し続けるため、最新の情報を追跡し、適切な対応を行うことが重要です。

これらの手順を踏むことで、GPTを活用した業務の効果を測定し、フィードバックを受け取り、チーム内での情報共有やベストプラクティスの伝播を促進できます。これにより、GPTをより効果的に活用し、組織全体の生産性や業務品質を向上させることが期待できます。

  1. トレーニングとサポート: GPTを活用するスキルや知識を向上させるために、定期的なトレーニングやサポートを提供しましょう。これにより、チームメンバーがGPTの機能を最大限に活用できるようになります。
  2. 成果の共有: GPTを活用した業務効果の成果を、組織内外で共有しましょう。これにより、他の部署やチームもGPTを導入する際の参考にすることができます。
  3. 効果測定の定期化: GPTを活用した業務効果の測定は、一度だけではなく定期的に行いましょう。これにより、GPTのパフォーマンスや効果を継続的に監視・改善できるため、最適な活用が可能になります。

総じて、GPTを活用した業務の効果測定やフィードバック受け取り、チーム内での情報共有やベストプラクティスの伝播を行うことで、GPTを効果的に活用し、業務品質や生産性の向上を実現できます。また、これらのプロセスを継続的に実施することで、組織全体でのGPTの有効活用が促進されます。

まとめ

GPTを業務に活用するための研修プログラムでは、GPTの基本概念から活用方法、セキュリティポリシー、エラーやバイアスの対処法、倫理や法律、チーム内での活用促進まで幅広い内容をカバーします。研修を通じて、社員はGPTの効果的な利用方法を理解し、問題への対処法を学ぶことができます。また、研修は定期的に実施し、最新の情報や技術についてもキャッチアップできるようにすることが重要です。

以上が、今回検討した草案となります。また、今回の研修プログラムの草案制作を通じて感じた感想を下記にまとめます。

  • 研修プログラムやポリシーのような、社内向けの文章の草案には、GPT-4(ChatGPT)はかなり実用性が高いと感じる
  • 情報の正確性などについては、レビューを行う必要があることは前提として、たたき台となる資料や情報を作成する時間の大幅な短縮が見込める
  • ここまでの作業をおおよそ2時間程度で行っており、研修プログラムの草案を作成する業務について、通常であれば丸二日ほどかけても違和感はないと感じるので、この業務でも10倍の生産性を達成することはできるかもしれない

当社では、ITコンサルティングの事業を行っております。お客様のニーズに合わせ、上記のように最先端の技術を駆使して事業創出やコスト削減、パフォーマンス向上を徹底して行っております。

そのため、今後もGPT-4を活用した事業/業務改善の企画・提案を積極的に行って参ります。

ITコンサルタント・プロジェクトマネージャー、システムエンジニアと採用を随時進めておりますので、最先端技術を活用してビジネスの現場で成果を上げたい方はぜひ、当社の採用担当までご連絡ください。

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