第6回 / 予算が取れたらリソースの調達を行おう

PoC(Proof of Concept、概念実証)とは、新しいアイデアの実現可能性や課題を解決する効果について検証する取り組みです。

この「PoCのロードマップ」シリーズでは、自社に新しいSFA(営業管理システム)を導入する企業があると想定し、順を追ってPoCの進め方について解説していきます。

本記事では、「第5回 / プロジェクト予算を決めよう」で決めたPoCプロジェクトの予算を使ってリソースを調達する方法について解説します。

なお、PoCを実施する上で理解しておくべき基礎知識は下記の記事で詳しくまとめております。「PoCについてより詳しく知りたい」「PoCという言葉は知っているけど詳細までは分からない」という方は、まずこちらの記事をご覧ください。

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目次

PoCプロジェクトのリソース調達の仕方

PoCプロジェクトを実施する場合、その検証を行うリソースとして社内リソースと外部リソースの2種類があります。

実施する施策によって調達すべきリソースが変わり、それによって費用も変わりますので、適切にリソースを選定することが重要です。

社内リソースを活用する

社内リソースは自社の社員を指します。自社内で開発しているプロダクトに最も詳しいのは社内の人材であり、どのようなPoCプロジェクトであっても社内リソースを適切に投入することが不可欠です。

さらに、自社の社員にPoCに関するノウハウを蓄積できるため、複数回の検証サイクルを回す必要がある場合や、他のプロダクト開発でも社内リソースを用いてPoCの成功確率を上げることが可能となります。

外部リソースを活用する

一般的に企業では、コア業務以外を外注することにより、コスト削減と効率化を図っています。

人件費という面で見ると、社内リソースよりも外部リソースの費用単価は高額ですが、自社の社員では対応できない専門的な業務を効率的に実施することが可能です。

外部リソースを利用する際は、必要となる費用の額だけではなく、外部リソースを投入した結果として得られる成果がどのようなものかを検討しましょう。

SFA導入のためのPoCのリソース調達の仕方

前回の記事では、本シリーズで想定しているSFA導入のPoCプロジェクトの予算を以下のように決めました。

  • PoCに参加するメンバーの人件費は50万円×4ヶ月×3名=600万円
  • 外注費用は200万円
  • 予算は予備費100万円を含めて900万円

今回のプロジェクトでは社内リソースとして自社の営業メンバー3名に4ヶ月間、協力してもらうことになります。

一方、外部リソースとしては導入候補となるSFAの導入対応および、PoC実施後の結果検証、PoC期間中の状況確認の打合せへの対応を予算200万円で賄います。候補となるSFAはすでに絞り込まれているという想定なので、SFAのベンダーが外注先になります。

外注選定の際には、PoCプロジェクトの施策のうち、どの部分を社外リソースで対応するかを明確にして契約することが必要です。

まとめ

PoCは新しいアイデアを実際の環境で検証し、プロダクト開発やシステム移行を成功に導くための重要なプロセスです。

本記事では、SFA導入のためのPoCプロジェクトを例として、PoCを実施する際のリソースの調達方法について説明しました。

PoCのリソースを外注する際に、発注先をどのように選べばいいかわからないかもしれません。外注先の選び方を解説した記事が「第6回 おまけ / 外注する場合、発注先は慎重に選ぼう」です。ぜひご覧になってみてください。

「PoCのロードマップ」の次回の記事では、PoCプロジェクトでリソースを用いて実証を進める方法について解説します。「第7回 / 調達したリソースをもとに実証を進めよう」をぜひご確認ください。

PoCでプロダクトの検証を外注する際に、システム開発会社の選び方を紹介した記事が「PoCを実施する前に-コンサル会社のおすすめの活用方法-」です。詳細を知りたい方は、ぜひご覧になってみてください。

PoCの経験があまりない場合は、PoCのコンサルティングを行う業者への依頼も有効です。「PoCを依頼できる開発会社6社を厳選!特徴を踏まえてご紹介!」で紹介しています。PoCについてコンサルの活用を検討されている方は、ぜひご覧になってみてください。

「まずはPoCついてざっくりと理解したい」という方には、当社で作成した「DXデジタルトランスフォーメーションを成功させるためのPoC(概念実証)進め方と実践の手引き」の資料がおすすめです。下記のリンクからダウンロードしてみてください。

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