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Bubbleで作成するアプリのCookieを設定しよう

こちらの記事をご覧いただき、ありがとうございます。

今回は、Bubbleでアプリを作成する際のCookieの設定について紹介いたします。

プライバシー問題に適切に対応するためにも知っておいて損はない内容です。Cookieについて軽く内容を確認したのちに、Bubbleでの設定方法や影響について見ていきましょう。

目次
「システムを短納期かつ低予算で作成したい」
ローコード開発に興味がある

Cookieとは

Cookieは、ウェブサイトがユーザーのコンピュータやデバイスに一時的に保存する小さなテキストファイルです。これにより、ウェブサイトはユーザーの設定や前回のアクセス情報を覚えておくことができ、毎回のログインが不要になることや以前のカート内の商品を確認できるなど、次回訪問時にパーソナライズされたコンテンツや経験を提供することができます。

具体的な利点

  • ログイン情報の記憶: ユーザーが再度ウェブサイトを訪れた際、毎回ログイン情報を入力する手間を省けます。
  • ショッピングカートの維持: オンラインショップで商品をカートに追加した状態を、次回訪問時も保持することができます。
  • カスタマイズされた広告の表示: ユーザーのブラウジング履歴や関心に基づいて、関連性の高い広告を表示することができます。
  • 言語や地域の設定: ユーザーの好みに合わせて言語や通貨などの設定を保存し、再訪問時にその設定を適用できます。

危険性

  • 端末の盗難: 端末が盗まれた場合、保存されているCookieを利用して第三者がユーザーとして振る舞う可能性があります。例えば、Cookieによってログイン情報が残っている場合、第三者があなたのアカウントにログインできてしまうことになります。
  • 共用のコンピュータ: 共用のコンピュータ(ネットカフェなどの不特定多数が利用する端末)でログインや購入などの操作をした後、Cookieを削除せずにそのままにしておくと、次にそのコンピュータを使用する人があなたの情報にアクセスできる可能性があります。

Cookieの使用有無を設定すべき背景

EUが制定した「一般データ保護規則(GDPR)」は、個人のプライバシーを守るためのもので、企業や組織がEU市民のデータを収集・使用する際のルールを厳格に定めています。特に、Cookieに関しては域外適用を含め、GDPRが適用される場合、Cookieの取得には、原則として明示の同意が要求されます。

BubbleでのCookieの設定方法

SettingのGeneralから「Do not set cookies on new visitors by default」にチェックを入れることでCookieをデフォルトで取得しない設定になります。

どんな機能か?

アプリに訪れた未ログインのユーザーに対して、自動的に一時的なユーザーアカウントを作成し、それに対応するCookieを保存するデフォルトの挙動を停止する機能です。(デフォルトではCookieの設定はされている状態)Cookieのデフォルトでの挙動が停止されている場合、新規の訪問者には一時的なユーザーアカウントが作成されず、またクッキーも保存されません。

補足:デフォルトでは、ユーザーがログインせずに Bubble アプリにアクセスすると、一時的なユーザーアカウントを割り当てます。これにより、”Make Changes to Current User “アクションを使用してユーザーに関するデータを保存することができます。(一時的なユーザーアカウントに関する参考ドキュメント:Temporary users

次の2つのいずれかが発生したときにのみクッキーを設定します。

① “Opt-in to cookies”アクションを呼び出した場合

②ユーザーがアプリにサインアップまたはログインした場合

Cookieが設定されていない場合の影響

「Do not set cookies on new visitors by default」にチェックをつけた場合の影響です。

  • 未ログインユーザーの行動や入力した情報は保持されないため、タブを閉じたりリロードすると失われます。また、未ログインユーザーのトラッキングはできません。
  • ユーザーがすでにサインアップまたはログインしている時に、ユーザーが “Opt-out from cookies”を選択した場合、そのユーザーのセッションは終了し、そのユーザーはログアウトされます。ユーザーが再度ログインするまで、またはアプリ側が “Opt-in to cookies”アクションを再度呼び出すまで、クッキーの設定を防ぎます。
  • Bubbleが管理しているコア機能の一部として設定されたCookieのみを制御します。そのため、プラグインは依然としてクッキーを設定する可能性があります。
  • すでにあなたのアプリを訪問した人には影響しません。作成された一時的なユーザと、それらを記憶するために使用するクッキーも存在し続けます。この設定を使用すると、iframe(HTML要素またはVideo要素を使用)がCookieを使用できなくなるため、この方法で埋め込まれたサードパーティのウェブサイト(Vimeoなど)は、ユーザーがCookieに同意していない場合、動作しなくなる可能性があります。

その他の設定方法

チェックを入れることでアプリにアクセスしたユーザーに対して、「Cookieを許可しますか?」という通知機能の追加、そして、「許可する」「許可しない」を選択した際のアクションの設定ができるようになります。

ユーザーがクッキーの使用を許可した場合

「Opt-in to cookies」アクションを呼び出すワークフローの導入

ユーザーがクッキーの使用を許可しない場合

「Opt-out from cookies」アクションを呼び出すワークフローの導入

まとめ

Bubbleでのアプリ開発におけるCookieの設定は、ユーザーの利便性向上とプライバシー保護のバランスを取る重要なステップです。この記事を通じて、その具体的な設定方法や意義についての理解が深まったことを願います。

EUのGDPRなどのデータ保護規則の適用範囲が広がる中、アプリ開発者として常にユーザーのプライバシーを尊重し、適切な情報提供と選択の自由を保障する姿勢が求められます。

最後に、Bubbleを使用してアプリを開発する際は、常に最新の情報や規制に目を通すことで、変わる環境に適応していくことが大切です。ユーザーとの信頼関係を築くためにも、適切なCookieの設定と使用を心がけましょう。

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