PoC(Proof of Concept:概念実証)とは

PoC(Proof of Concept:概念実証)とは

新規プロジェクトを始める際に「PoC」という言葉を見たことがある方も多いでしょう。しかし、PoCが具体的に何を意味し、何を目的として行うのかを知らない方も少なくないです。調べても目的がはっきりしなかったり、行うメリットが見えなかった人もいるかもしれません。

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目次

PoC(Proof of Concept:概念実証)の意味

PoCは、プロジェクトを成功させるための検証プロセスです。試作開発の前に行い、実現可能性や導入効果を評価します。新しいアイデアや技術が現実に実現可能かどうかを確認するのがPoCの目的です。広義には、顧客への価値を評価する「PoV(Proof of Value)」や、事業の有益性を判断する「PoB(Proof of Business)」もPoCに含まれると考えられます。

PoCの読み方

PoCは「ピーオーシー」または「ポック」と呼びます。そもそもPoCは「Proof of Concept(プルーフ・オブ・コンセプト)」の頭文字をとったものです。そのため、正しい読み方はなくアルファベット読みもしくはローマ字的な読みをするのが一般的となっています。

PoCとその他の違い

PoCに似た言葉として「プロトタイプ」「実証実験」「MVP」などがあります。プロジェクトを進めるうえではさまざまなプロセスが発生するため、名前だけ知っていても「具体的に何をするのか」「それぞれがどういった役割を担っているのか」などが曖昧になっているケースも多いのではないでしょうか。PoCとその他の用語との違いを理解して、より着実にプロジェクトを成功に導きましょう。

プロトタイプ

プロトタイプとは、いわゆる試作品のことです。ソフトウェアや製品などを試験導入するために作ったものをプロトタイプといいます。一方、PoCは試作品を作るよりも前に「そもそもこの技術やアイデアは実現できるのか」を考えるプロセスです。業務工程のひとつであって、プロトタイプとは意味合いがまったく異なります。どちらも「試験」や「仮」といったイメージのある単語で混同しやすいので注意しましょう。

実証実験

実証実験とは、実際に制作したプロダクトに問題がないかを検証するプロセスです。実証実験とPoCは、同じような意味合いで使う場合も多くあります。プロダクトを実際の環境下においてテストするのは、広義の意味でPoCになるからです。しかし、実証実験は実製品のテストをするのに対して、PoCは技術やアイデアの実現可能性を確認するといった点が違います。同義として考える場合もあるものの、やることの方向性が異なると考えるケースもあると覚えておきましょう。

MVP 

MVPとは「Minimum Viable Product」の略で、実用可能な最小限の製品を意味します。PoCを経て行うプロセスで、市場に投入するために必要となる最低限の機能を有したプロダクトを開発するのがMVP開発です。新しい製品・サービスの可能性を短期間・低コストで判断するための製品として、MVPを開発して顧客フィードバックを得るという手法が用いられるようになりました。PoCとMVPの違いは、目的と内容です。PoCはアイデア・技術の実現可能性を確かめることを目的として、実際の環境下を想定しながら検証を行います。一方、MVPは市場のリアクションを探るために、必要最小限の機能を実装したプロダクトを開発し顧客に試してもらいます。PoCとMVPは同じプロダクト開発手法の一種ですが、混同しないようにしましょう。

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この記事を書いた人

PoC入門.comは、株式会社ファンリピートが運営するメディアサイトです。
過去に培った支援実績(プロジェクトケース)・開発ノウハウをもとに、PoC(概念実証)に関連する最新情報や基礎知識を解説しています。PoCの計画から実証までコンサルティングでのご支援も可能ですので、気になることがありましたらお気軽にお問合せください。

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