PoCプロジェクトのスケジュールの立て方について解説します

PoC(Proof of Concept、概念実証)とは、新しいアイデアの実現可能性や課題を解決する効果について検証する取り組みです。

PoCを進める上では、社内外の関係者と協力して作業を実行する必要があり、作業の遅れや進捗状況の把握のためにも適切なスケジュール管理が重要です。

本記事では、PoCプロジェクトを実行する際のスケジュールの立て方について解説します。

また、PoCを実施する上で理解しておくべき基礎知識については、下記の記事で詳しくまとめております。「PoCについてより詳しく知りたい」「PoCという言葉は知っているけど詳細までは分からない」という方は、まずこちらの記事をご覧ください。

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目次

PoCプロジェクトにあてられる期間を確認する

まず最初に、今回のPoCプロジェクトの対象となるプロダクトの開発計画について確認し、PoCの開始時期と終了時期を把握します。

PoCはプロダクトを開発する工程の一つであり、プロダクトの販売予定などが決まっている場合、PoCを実行する時期や許容される実施期間も自ずと決まります。

PoCの準備期間と、PoC検証結果のプロダクト開発への適用期間も考慮して、まずは今回のPoCプロジェクトにどれくらいの期間をあてられるか確認しましょう。もし、プロダクトの開発計画が未定の場合は、PoCを実施する期間を「3ヶ月」などと仮定してプロダクトの開発計画のたたき台を作ります。

計画のたたき台ができたら、その内容で問題がないかを関係者に確認し、PoCのスケジュールを調整していきましょう。

PoCプロジェクトの作業計画を立てる

PoCプロジェクトにあてられる期間がわかったら、次に作業計画を立てます。

PoCは一般的に以下のステップで進めます。

一般的なPoCのステップ

1.目的の決定
2.検証方法の決定
3.実証
4.結果の検証

作業計画を立てる際には、それぞれのステップで必要な作業をリストアップし、各作業の実行に必要な期間を見積もっていきます。

PoCの目的と検証内容は、PoCプロジェクトの開始時点で決まっていることもありますが、まだ明確になっていない場合は目的と検証内容の検討も作業計画に含めます。

(1)目的と(2)検証内容が決まれば、その検証を行うために必要なプロトタイプの機能が決まるため、その内容に応じて(3)実証(プロトタイプの制作)と評価)および(4)検証に必要な期間を見積もります。

この時点では細かいタスクを全て洗い出す必要はありませんが、作業内容や作業にかかる工数を把握し、PoCに充てられる期間内に作業が終わるか確認できるようにしましょう。

一般的にPoCプロジェクトで時間がかかるのは、プロトタイプ制作とユーザーによる評価・データ収集を含む「(3)実証」のステップです。

PoCでは、必要最小限の機能を搭載したプロトタイプを制作して検証に用いますが、それでも制作期間は数週間から数ヶ月におよぶことがあります。

できれば、スケジュールの精度を高めるために、この段階で作業の担当者を決め、必要なタスクと期間を見積もってもらいましょう。

PoCプロジェクトのスケジュールを組む

作業計画が出来上がったら、PoCプロジェクトのスケジュールを組みます。作業計画の内容と必要な期間を順番に書き出し、PoCに充てられる期間内に収まっているかどうかを確認します。

このとき、作業を行うべき順番が決まっていたり、ある作業の結果によって別の作業内容を変更する必要がある、といった作業同士の依存関係に注意しましょう。

スケジュールを管理するためのツールには、横軸に時間、縦軸に作業を並べて視覚的に作業計画を表現した「ガントチャート」を用いることが多いです。

関係者が各作業の開始・終了のタイミングを線表で確認できるため、PoCプロジェクトの実行中にリアルタイムな進捗管理が可能です。

作業の進捗状況が把握できていないと、遅延が発生してもプロジェクトマネージャがそれに気づかず、時間に余裕のある担当者にサポートの指示を出せなくなってしまいます。担当者には、作業の進捗をリアルタイムに報告することを徹底させましょう。

まとめ

PoCは新しいアイデアを検証し、プロダクト開発を進めるために重要なプロセスです。PoCプロジェクトはプロダクト開発の一部として実施するため、許容される期間の中に収まるようにスケジュールを立て、検証に必要な作業を確実に実行する必要があります。

本記事で解説した内容を参考にして、PoCプロジェクトを成功に導くスケジュールを立ててみてください。PoCのスケジュールが立てられたら、PoCを実施するために必要となる費用を算出することができます。

PoCで必要となる費用と予算について、具体的な内容をまとめた記事が「PoCを実施する際の費用と予算感について解説します」です。詳細を知りたい方はぜひご覧になってみてください。

また、PoCを実施する際には、今回説明したスケジュールだけでなく、PoCの目的や検証内容などPoCに関連する内容を記載したPoCの計画書を作成する必要があります。

PoC計画書の内容をまとめた記事が「PoC 計画 書」です。計画書の作り方を知りたい方はぜひご覧になってみてください。

「まずはPoCついてざっくりと理解したい」という方には、当社で作成した「DXデジタルトランスフォーメーションを成功させるためのPoC(概念実証)進め方と実践の手引き」の資料がおすすめです。下記のリンクからダウンロードしてみてください。

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この記事を書いた人

PoC入門.comは、株式会社ファンリピートが運営するメディアサイトです。
過去に培った支援実績(プロジェクトケース)・開発ノウハウをもとに、PoC(概念実証)に関連する最新情報や基礎知識を解説しています。PoCの計画から実証までコンサルティングでのご支援も可能ですので、気になることがありましたらお気軽にお問合せください。

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